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北田工業のよもやま話~職人技~

皆さんこんにちは!

北田工業株式会社です!

 

~職人技~

 

防水工事業は、建築技術や社会の変化に合わせて発展してきました。

傾斜屋根による雨仕舞いから近代的なアスファルト防水へ、さらにシート防水、ウレタン塗膜防水、FRP防水などへ工法が広がり、現在では新築だけでなく改修や維持管理も重要な仕事になっています。

そして今、防水工事業は次の転換期を迎えています。

職人の高齢化や人手不足、建物の長寿命化、環境負荷の低減、デジタル技術の普及など、業界を取り巻く環境が変化しているからです。

これからの防水工事会社には、職人が培ってきた技術を守りながら、調査、施工管理、顧客対応をより効率的に行うことが求められます🤖

今回は、防水工事業が今後どのように変化していくのかを考えます。

防水工事の需要はなくならない

建物が存在する限り、雨水や地下水への対策は必要です。

新築建物では最初から防水層を設けなければならず、既存建物では年月の経過に伴って点検や改修が必要になります。

屋上、ベランダ、外壁、地下、浴室、厨房、プール、駐車場など、防水工事が必要な場所は多岐にわたります。

日本防水材料協会の施工実績統計でも、アスファルト系、合成高分子系シート、ウレタンゴム系、セメント系、FRP系など、複数の工法が現在も広く施工されています。

今後は、新築工事だけでなく、既存建物を長く活用するための改修や予防保全が、防水工事業の中心的な市場になっていくと考えられます。

深刻になる職人不足

防水工事は、材料を用意すれば誰でも同じ品質で施工できる仕事ではありません。

下地の状態を確認し、気温や湿度を考慮しながら材料を扱い、排水口や立ち上がりなどの複雑な部分を納める技術が必要です。

しかし、経験豊富な職人が高齢化し、若い担い手が十分に増えていない施工会社もあります。

職人が減ると、受注したくても現場へ配置できる人がいない、技術を教える人がいないといった問題が起こります。

そのため、今後は「経験を見て覚える」という育成方法だけでなく、施工手順の映像化、写真付きマニュアル、研修施設での実技教育などを組み合わせる必要があります📹

ベテラン職人が無意識に行っている判断を言葉や映像に残すことで、若手が技術を学びやすくなります。

技能と知識の両方を持つ人材

これからの防水職人には、手を動かす技術だけでなく、材料や建物に関する知識も必要です。

既存防水層の種類を判別し、新しく施工する材料との相性を確認する。下地に水分が残っている可能性を考え、適切な工法を選ぶ。仕様書を読み、必要な材料使用量や工程を理解するといった能力です。

防水工事に関する標準仕様も、材料や技術の変化に合わせて改定されています。日本建築学会のJASS 8では、アスファルト防水、シート防水、塗膜防水などについて、材料や施工仕様が体系化されています。

職人と現場監督を完全に分けるのではなく、施工もでき、品質管理や顧客への説明もできる人材が、今後さらに求められるでしょう📘

ドローンによる屋上や外壁の確認

高い建物の屋上や外壁を確認するためには、従来、足場、高所作業車、ロープなどが必要でした。

安全を確保するために欠かせない方法ですが、調査だけでも費用や時間がかかります。

今後は、ドローンで屋上や外壁を撮影し、劣化の可能性がある部分を事前に確認する方法がさらに活用されるでしょう🚁

ドローンだけで防水層の内部状態まで判断できるわけではありません。

しかし、広い屋根を撮影し、水たまり、仕上げ材の剥がれ、排水口周辺の汚れ、外壁のひび割れなどを確認することで、詳しく調査すべき場所を絞れます。

人が立ち入りにくい場所を安全に確認できる点も大きなメリットです。

最終的な診断には専門家の目が必要ですが、デジタル技術によって調査の効率と安全性を高められます。

赤外線や測定機器を使った診断

防水層の下に水分が入り込んでいても、表面からは分からない場合があります。

そこで、表面温度の違いを利用する赤外線調査や、下地の水分状態を確認する測定機器などが活用されます。

太陽熱によって温められた屋上では、乾燥している部分と水分を含む部分で温度変化が異なることがあります。

画像や測定値を確認することで、目視だけでは分かりにくい異常の可能性を見つけられます🌡️

ただし、測定結果だけで原因を決め付けることはできません。

天候、時刻、仕上げ材の色、日陰などによっても結果が変わるため、専門知識を持つ人が現場状況と合わせて判断する必要があります。

デジタル機器は職人の経験に代わるものではなく、判断を支援する道具として使うことが大切です。

写真管理と施工情報のデジタル化

防水工事では、完成後に見えなくなる工程が多いため、施工写真が重要です。

以前はデジタルカメラで撮影し、事務所へ戻って写真を整理する方法が一般的でした。

現在では、スマートフォンやタブレットを使い、現場で撮影した写真を工事名、施工場所、工程ごとに保存できます📱

施工前、下地補修後、プライマー塗布後、防水材施工中、完成後といった写真を整理しておけば、顧客への報告書も作成しやすくなります。

材料の使用量、施工面積、天候、作業人数、進捗などをクラウド上で共有すれば、離れた場所にいる管理者も現場状況を把握できます。

書類作成の時間を減らすことができれば、現場確認や若手育成など、本来必要な仕事へ時間を使えるようになります。

材料の環境対応

防水工事業では、材料の性能だけでなく、環境負荷や作業環境への配慮も重要になっています。

低臭型材料、溶剤を抑えた材料、常温で施工できる工法などが普及すれば、建物利用者や近隣住民への負担を減らせます。

シート防水の分野でも、環境に対応した材料・工法、高耐久化、屋根の軽量化などが技術開発の方向として示されています。

また、改修時に既存防水層をすべて撤去せず活用できれば、廃材の量を抑えられる可能性があります🌱

ただし、環境に良いという理由だけで工法を選ぶのではなく、既存下地との相性や建物の使用条件を確認し、防水性能を確保することが前提です。

屋上の使い方が変わる

以前の屋上は、設備を置く場所や、人が普段立ち入らない場所として扱われることが多くありました。

現在では、屋上緑化、太陽光発電設備、屋上庭園、駐車場、休憩スペースなど、さまざまな用途に活用されています。

屋上の使い方が変われば、防水層に求められる性能も変わります。

植物の根に対する対策、設備基礎周辺の納まり、人や車両が通ることへの耐久性、点検しやすい構造などを考えなければなりません🌿

ウレタン系防水でも、屋上駐車場や緑化、地下防水などへ適用範囲を広げる材料・工法が開発されてきました。

防水工事会社は、防水層だけを見るのではなく、その上に何が設置され、どのように利用されるのかまで考える必要があります。

価格競争から提案力の競争へ

防水工事では、複数の会社から見積もりを取り、最も安い業者へ依頼するケースがあります。

しかし、見積金額だけでは、施工範囲、下地補修の内容、材料の使用量、保証条件などの違いが分かりにくいことがあります。

安い工事であっても、必要な工程が省かれていれば、早期の劣化や再施工につながる可能性があります。

これからの防水工事会社には、単に金額を提示するのではなく、調査結果を写真で示し、なぜこの工法が必要なのかを分かりやすく説明する力が求められます💬

「今すぐ必要な工事」「数年以内に検討すべき工事」「今回は行わなくてもよい工事」を分けて提案できれば、顧客との信頼関係を築けます。

施工技術だけでなく、診断力、説明力、計画提案力が会社選びの基準になっていくでしょう。

地域密着型の防水会社の役割

防水工事は、施工後も定期的な点検や部分補修が必要になることがあります。

そのため、建物の近くにあり、何かあった際に相談しやすい地域密着型の施工会社には大きな役割があります。

過去の施工記録を保存し、数年ごとに状態を確認できれば、建物ごとの特徴や劣化傾向を把握できます。

雨漏りが発生してから初めて訪問する会社よりも、建物の履歴を知っている会社のほうが、原因を判断しやすい場合があります🤝

地域の住宅、工場、店舗、公共施設などを長く見守ることが、防水工事会社の継続的な仕事につながります。

まとめ

これからの防水工事業では、職人の技術とデジタル技術の両方が重要になります。

ドローン、赤外線調査、クラウド型写真管理などを活用すれば、調査や施工管理を効率化できます。

しかし、最終的に防水層の状態を判断し、複雑な部分を確実に施工するのは、知識と経験を持った人です✨

新しい技術は、職人を不要にするものではありません。

職人の負担を減らし、安全性を高め、施工品質を記録し、顧客へ分かりやすく伝えるための道具です。

防水工事業はこれから、雨漏りを直すだけの業種ではなく、建物の状態を継続的に管理し、長寿命化と資産価値の維持を支える総合的な専門業へと進化していくでしょう。